2014年1月14日

SAP SD、クレジットメモとデビットメモの違い

この記事ではSAPの販売管理で使われるデビットメモとクレジットメモの違いについてご紹介しています


アメリカでは、請求書などにおいて支払うべきお金をCredit、アカウントにチャージされているおカネ(日本でいうプラスの残高)をDebitといいます。
クレジットカード(Credit Card)とデビットカード(Debit Card)と同じ用語なのですが、どうも混乱しがちです。

お金を勘定する際の大原則として、
・人(法人、家庭など)には必ずアカウントがある
・人が支払うべきお金(出金)はCreditとして、アカウント上に記入する
・人が支払ったお金(入金)はDebitとして、アカウント上に記入する
・ある期間で、Creditをマイナス、Debitをプラスとして計算したのがBalance
・Balanceがマイナスになっていたら、人はお金を払わないといけない
・逆にBalanceがプラスになっていたら、多少の請求(Credit)が来ても支払い不要

※単純化するために「人(消費者)」目線で書きました。

日本でいち市民として暮らしていると、請求書=すぐに支払う、という図式が成り立つので、あまりアカウントという概念を意識しなくて住みます。料金支払いは全てトランザクションで完了してしまうといったところでしょうか。

反対にアメリカは、全ての支払い先に対して個人のアカウントが設定されていて、支払いはどんどんそこにチャージされる(Creditとして計上される)ので、適宜支払いをして、Balanceがマイナスにならないようにする必要があります。トランザクションというより、B/Sで管理されているような間隔になります。

支払う人側の立場に立つと「クレジット=うれしくない」「デビット=うれしい」と覚えておきましょう。
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そんな余談を挟んだ上で、定義をみると


クレジットメモ :得意先の苦情をもとに登録される販売伝票
→クレジットメモによって財務会計の売掛金(Receivable)が減額されます。

デビットメモ :苦情をもとに登録される販売伝票
→デビットメモによって財務会計の売掛金(Receivable)が増額されます

今までの理論と視点が逆になったので気をつけましょう。

クレジットメモは、請求者がお客に5000円の請求書を出した(売掛金5000円)けれど、過剰請求であったことが発覚して、請求書が4000円に減額されるような場合の伝票が「クレジットメモ」。お客側のクレジットが減額されるので、請求者はうれしくない。
(お客側は、この反対で、アカウントに1000円のデビットを受け取る・又は1000円のクレジット減額を受け取ることになります。)

逆にデビットメモは、請求者がお客に5000円の請求書を出した(売掛金5000円)けれど、何か忘れていて、再計算した結果、6000円に増額し、デビットメモという販売伝票を発行します。お金が多くもらえることになるので、請求者はうれしい。
(お客がわはまたこの逆で、1000円さらにクレジットが増えることになるのでうれしくないです)

ちょっと無理やりだけれど、クレジットは嬉しくない・デビットは嬉しい、ぐらいに思っておきましょう。ただし、クレジットとデビットはいつもワンセットなので、どちらの立場にいるか意識しましょう。


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